写真撮影会2
2014.05.21 (Wed)
「いいだろう」って、
二人でその作品を見ていた時、そう、主人が言ったのは、
上の娘に手が掛からなくなって、
そろそろ、二人目をって、思っていた頃でした。
始めは何のことなのかわからなかったけど、
同じように、私をモデルにして、裸婦写真を撮りたいんだって、
ばかぁ、そんなこと、できるはずないじゃない。
と、その時は、そう、思ったんですけど…。
シャワーを浴びた肌は、自分でも褒めてあげたいくらい綺麗でした。
子どもを産む前の身体と比べるのは、ちょっと、可哀想だけど、
主人が大好きな白いもち肌を、それでも、綺麗に撮ってくれるかなぁって思いました。
それに、主人のお願いで、前の夜から、下着付けてないんですよ。
少しでも、そんな跡が写るのか嫌だからって。
しょうがないわね、お母様と同じように、お洋服、おねだりしちゃったから。ふふ。
お父様たちみたいに、ホテルに泊まって、とはいかないから、
寝室を綺麗にお掃除して飾り付け、それから、シーツにも日頃より糊を効かせたし、
多分、主人が見たことのないような、濃い目のお化粧にしてみました。
借りてきたのかなぁ、
写真屋さんで見る傘のついたライトのようなのに悪戦苦闘してるみたい。
フラッシュだと、きつい影が写るから調整が大切って、写真教室で習ったわね。
いろいろと光を柔らかくする膜みたいなの使うのかなぁ。
三脚にカメラをセットして、レリーズを挿し込んだ後、何枚も、試し撮り。
デジタルカメラだと、フイルムのこと考えなくていいから、いいですよね。
カメラマンさんのご希望に応えて、
モデルさん、まずは、ベビードールを着ての撮影。
「はーい、目線は、レンズですよ」って、他人行儀。
ふふ。売れっ子のカメラマンにでも、なったつもりなんでしょうね。
上手にセットされた、柔らかい光が、身体を包みます。
「はーい、今度は、横になってね」
目線は、カメラマンさんのご要望通りに、レンズを見ながら、
糊の効いたシーツに、ゆっくりと身体を横たえます。
慣れた寝室のベッドの上のはずなのに、
ああ、何だか、いつもと違うわ。
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