山城温泉4
2018.09.30 (Sun)
一緒にって言われ、
今しがた注がれた彼のしるし、太ももに滴らせ、そんな、ふらつく身体を支えられるようにして、
ベランダにある木製の湯船に身を浸しました。
周りを木製の目隠しが囲んでいて、人目の心配はなく、
それでいて、こちらからは、戸張が包み始めていた街の様子、
伺うことができるように工夫してあったのです。
幾らかのぬめりのあるお湯を、胸元に掛けると、
思いもかけず、そこに淡いくちびるの跡を見つけ、
あって、小さな声を漏らしていました。
悦びの頂に仰け反ったとき、彼が吸ったものでしょうか、
夫が見つけたら、どう、思うのかしら。
「これが消える前に、また、愛し合おうね」
後ろから回してきた両手で、私のたわわな乳房を楽しみながら、
熱い息の中で、彼、そう言ったのでした。
お夕食は、Nさんのお部屋に準備してありました。
日本海の食材を使ったもので、私には珍しいものではありませんでしたが、
能登鶏の竜田揚げや治部煮、それに、のど黒の塩焼きなど、
それに、素敵な器も、Nさんに喜んでもらって良かったですよ。
ただ、詳しいお料理の説明をしてしまうと、
彼と私の関係、仲居さんに勘繰られてしまいそうだったので、
黙って、聞いてたんです。
食事の片付けが終わるまで、暫く、街中をお散歩しましたが、
途中、暗がりの公園の、更に、木立の中で、浴衣の重ねの間に引かされた手のひらに握らされたのは、
さっき、一度済ませているはずなのに、驚くほど熱い、彼のものでした。
「君のうなじ見てたら、ほらっ」
そんな、恥ずかしいことを聞かされながら、
手のひらに包んだもの、溜息を漏らしながら、ゆっくりと、動かしてしまっていたのです。
持ち上がるように、硬くなりだした彼のもの、
その熱さを感じながら、女としての身体が、受け入れる用意を始めていたのかもしれません。
彼の舌先に誘われるがまま、二度、悦びに昇り詰めること、正直に告げていました。
心ならずも、夫ではない男の人に、身体を開いてしまっていたのに、
Nさんとの逢瀬を、断ってほしいって願ったはずなのに、
夫のこと、こころの中に、僅かも思い受かべませんでした。
そんな、私の震えの治まらない身体の上に、彼が跨ってきて、ベッドの宮台に両手を突くと、
自分の恐ろしく太いもので、私の喘ぐくちびるを押し開き、ゆっくりと腰を振り始めましたが、
それは、地中海旅行で、彼で初めて身体を繋ぎあった後、
名残の液を滴らせながら、私のお口を犯し続けた時のことを思い出させました。
それに、あの時は、そんな居たたまれない姿、
旦那さんを呼んで、見てもらおうかって、そんな恐ろしいことも、言われたのです。
それは、夫ではないNさんに身体を開き、数え切れないほど悦びの叫び声を上げさせられながら、
とうとう、彼のおびただしい男の人のしるしを注がれ、
そして、朦朧としたまま、名残の液を吸いたてている、恥ずかしい人妻の姿だったのです。
彼の見下ろすままに、太腿が広げられ、今しがたまま、私のお口を楽しんだ濡れた男の人のもの、
幾度も私の秘唇をなぞり、桃色の細い声をあげさせられました。
もう、何の必要もないほど濡れていた私、ふたりのおびただしい愛液が、
恥ずかしい音を聞かせていたんです。
「欲しいんだろう」
「もう、かんにんして」
「こんなに濡れてる」
「いやぁ」
彼のものが、私の肉壁を押し開きながら、
少しずつ、進み、戻り、そして、また、進み、
とうとう、太く長いものを、
すっかりと身体の奥にまで納めたことがわかったのと同時に、
恐ろしいような鋭い悦びが、身体を走り、
声にならない声をあげ、仰け反ったたわわな乳房に、
尖った乳首を甘噛みした彼のくちびるを感じ、
更に、重ねるように甘い声、漏らしていたんです。
「何度抱いても、素敵だ」
自分の男の人のもので、求めた女性の身体と繋がり合い、そして、相手に悦びの声をあげさせる。
男の人にとって、やっぱり、至福の瞬間なんでしょうね。
くちびるを寄せられても、抗えませんでした。
身体を繋ぎ合う以上に、くちびるを重ね合うことの方が、
こころのつながりを認めることに他ならないのに、
自分の身体と繋がったままの彼のものが、どくっどくって脈打つのを感じながら、
正直な自分の肉壁が、それに応えるように締まるのも、もう、仕方のないことだと思え、
滑り込んできた彼の舌先に、自分のものを絡めてしまっていたのでした。
背中を舐めまわす、唾液に濡れた熱い舌を感じると、
後ろから腰を抱き寄せられ、私のものとの位置を探っていた彼のものが、
それまで以上に、深いところまで、突き入れられ、
私、喉を反らせて、動物のような、ふしだらな声をあげるしかありませんでした。
下から突き上げるような腰、たわわな乳房、持ち上げられるように揉み続けられ、
否応なく与えられ続けられる快感に、
左右に髪を振り乱しながら、泣き声を上げながら、
自分の身体を、彼が満足してくれるまで、待つしかなかったのです。
間違うことなく自分のものにして、乱れる女の人の姿、やっぱり、残しておきたいんでしょうね。
彼、そんな、私の恥ずかしい様子を見下ろしながら、
ベッドサイドに置いていた携帯電話、何度も、手にしていました。
「僕のもの、ほらっ、全部、咥え込んでるよ」
それは、彼に跨って、下から突き上げられる腰の動きに上手に合わせていた時も、
ふたりの性器が、しっかりと繋がったところ、覗きこむように、携帯電話寄せていたのです。