百万石祭りの夜6
2015.06.30 (Tue)
続きの和室だと思っていた部屋には、
京畳の上に、見るからに贅沢そうな寝具が敷かれていて、
枕元の壁に設えてある障子の向こうから、
茜色の間接照明の光が部屋の中を染めていたんです。
意味が分からないで、狼狽えている私の背中に、そっと、にじり寄って来た女将、
「ごめんなさいね、お願いよ、内緒にするから」
そう言うと、慣れた手つきで、私の帯、後ろからほどき始め、
思いもかけない成り行きに、声も出せないでいる私を、
あっと言う間に、襦袢だけの恥ずかしい姿にしてしまったんです。
耳元で、熱い息の中で女将、こう続けたのでした
「我慢してね。それに、ほらっ」
そう言われて、俯いていた顔を上げると、
目の前には、もう、何も身に着けていない、牧田さんの裸の身体があったんです。
年齢には思えないほど、無駄のない均整のとれた身体でしたが、
下半身から、突き出た男の人のもの、おへそに付くくらい大きくして、
それを握った手、ゆっくりと動かしてたんですけど、
先の方からは、粘り気の感じられる透明な液が、滴り落ちていました。
それに、女将が言ったことの意味、それ見たとき、わかったんですよ。
牧田さんのそれ、あぁ、信じられないほど、大きかったんですもの。
「ほら、あれ、入れられたら女がどうなっちゃうか、
あなたも人妻だから、わかるでしょ。
旦那さんには悪いけど、一度知ったら、もう、身体が忘れられなくなっちゃうわよ」
女将、私のこと立たせ、上手に襦袢の紐解きながら、
抱きかかえるようにして、布団の敷いてある部屋に連れて行くと、
だらしなく重ねを開いてしまった襦袢姿の私の身体、
柔らかい布団の上に、寝かせたのでした。
「女将さんがいるから、心配ないわ」って、そう主人に言っていた言葉、
その時になって、思い出したんです。
「牧田さん、じゃぁ、お願いしますね。
けど、無理させないで下さいよ。大切な人妻の身体なんだから」
女将さん、そう言い残すと、私を残したまま、後姿を見せたのでした。