天草旅行4
2020.08.29 (Sat)
前に書いた純君をはじめ、福岡や熊本に親戚があるし、
小松空港から福岡空港まで、1時間半ほどで行けるおかげで、
九州には、毎年のように来ています。
いろいろと観光地も多いし、美味しいものもあるんですけど、
私の街では、余り馴染みではないお魚も多くて、楽しみしているんですよ。
目の前に置かれた蟹も、そのひとつですね。
渡り蟹って言われるこの蟹、ずわいがにを頂くことの多い私には、珍しいものです。
上品な味のずわいがにに比べると濃厚な味で、違った美味しさがありますね。
お刺身のお醤油も、溜まり醤油っていうのかしら、
どろっとして甘い味なんですよ。でも、とっても美味しくて、私は好みですね。
「この蟹、美味しいんですね」
そんな渡り蟹、嬉しそうにしゃぶって私に向けて顔を上げたいたそうた君、
その濡れた口元を見て、ちょっと、どきってしてしまいました。
他人ではなくなった初めての神戸での夜、
そして、お互いの身体を確かめ合うように求めあった奈良での夜でも、
その濡れたくちびるで、私の秘唇から溢れる愛液を啜り飲み、
腫れぼったさを感じるほど、
お互いのくちびる、長い間激しく吸いあったことを思い出したのです。
また、あの時のようなことが、あるのかしら。
部屋に戻ると、お座敷に贅沢な二人分のお布団が敷いてありました。
二人はお布団で、もう二人は隣の部屋のベッドで、休むのでしょうか。
夕食の時の日本酒の酔いのため、
ソファーにぐったりと横たわった彼女の隣に座った主人、肩を抱き寄せて、
太ももに手のひらを這わせ始めていました。
今夜がどんな夜になってしまうのか、その幕が上がり始めたことを思い知らされたのです。
「ああん、おじさまの、すごい」
そんな、笑いの混じった弾けるような声が、遮るもののない声が聞こえ、
夫と彼女の、隣の和室での様子が、思われました。
そして、私たち、洋室のベッドの上、
成り行きのままに座り込んでしまっていた私の肩から、
そっと、後ろから置かれた彼の手先が、白いバスローブを滑り落とすと、
上手に、ブラのホックを外そうとするの、私、もう、拒めないでいたのです。
「僕たちも、ねぇ、いいでしょ」
外されたブラ、そっとサイドテーブルの上に置いた彼の両手、
柔らかさを楽しむように、ゆっくりと、私の胸揉み上げ、
固くなりだしてしまっていた乳首、そっと、摘まんだんです。
息をひとつ漏らし、諦めたように瞳を閉じてしまった私、
そんな私の首筋に、濡れた彼のくちびるが這いまわると、
思わず振り返って、彼のくちびる、ねだってしまっていたのです。