連休の後
2014.05.16 (Fri)
慌しかった連休が終わって、娘たちも学校の寮に戻り、
主人のお仕事も始まりました。
私は、何時ものように、桐子さんたちと、週一回のエステに行った後、
葵さん行きつけのお店で、夏物のお洋服の品定め。
その後、ホテルで美味しいランチ頂きました。
最初は、さっき買ったばっかりのお洋服の話から始まりました。
「桐子さんの、背中、全部見えちゃうけど、ブラ、どうするの。ヌーブラ?」
「ヌーブラかしらねえ、でも、あれも面倒臭いから、きっと、ブラつけないわ」って、
桐子さん、やだぁ、それって、大胆すぎるぅ。
「順子のワンピースは、可愛くていいわよね。夏、涼しそうだし」
「葵さんのも素敵だったわ、足の長いの 男の人、きっと驚くわね」って、私。
ここらあたりまでは、良かったんですけど、
余り気の進まない連休中の出来事のお話に、話題が移りました。
「ねえ、順子。Tさんと旅行行ったんでしょ」って、葵さん。
ああ、やっぱり、この話になっちゃったわ。やだなぁ。
「それで、どうだったのよ、ねえ」
私は、節目がちに、俯いて、黙ってました。
だって、桐子さんもいるし、お話できるわけないじゃないでしょ。
「それが、主人たら、帰ってきてからずっと、上機嫌だったわ。
お土産も、奮発してくれてたし」と、桐子さん。
「まあ、じゃぁ、やっぱり、そうなんだぁ。ふふ」って、
意味ありげな微笑の葵さん。
「けど、帰ってきた主人に、昼間からさっそく、おねだりしたんだけど、
全然、駄目なのよ。 私、いろいろと頑張ってあげたのに、空っぽなの。
順子に、ぜえんぶ吸い取られたって感じ。ねえ、そうなんでしょ、順子」
桐子さんの言葉に、
私、いよいよ俯いて、この時間が過ぎるのを待つしかありませんでした。
けれど、ブラの中に隠されていた乳首、Tさんのくちびるを思い出したのでしょうね、
きゅうんって硬くなったのが、分かったんです。
「いいのよ、順子、心配しなくても。
次の日から、主人、私が困るくらい元気になって、
昨日もたっぷり可愛がってもらったわ。ふふ」って、桐子さん、そう、言うと、
ゆっくりと、窓の外に、濡れた目を移したんです。
見下ろす古都の町並みは、
何時もと同じように、心休まるほど穏やかで、
鮮やかな新緑も、至る所に望むことができました。
もう暫くしたら初夏を迎える、爽やかな佇まいだったのです。
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