二度目の混浴4
2014.09.29 (Mon)
不安な心持だったというのに、お酒と温泉のせいでしょうか、
私、浅い眠りに誘われていました。
けれど、かちって言う、ドアの鍵が回る音で、うっすらと目を覚ましたのです。
あれから、どのくらいの時間が経ったのかは、分かりませんでしたが、
私が置かれている心配な時間は、停まっていたようにも思えました。
暗闇は、眠る前と同じように、私と部屋の中の大気を包み込んでいたのです。
私は、慌ててうつ伏せになると、
隠れ果せるはずもないのに上質な羽毛布団の中に、顔を埋めました。
けれど、ベッドの足元にたどり着いた微かな足跡は、
私の身体を覆っていた軽い布団をゆっくりと剥ぎ落すと、
私の腰をそっと抱き寄せる、ベッドの縁にまで引いていったのです。
抗う小さな声を上げていたような気がします。
腰から離れた両手は、
そのまま、改めて、うつ伏せのままの私の腰に添えられました。
そして、ゆっくりと、持ち上げると、
ベッドのすぐ横に立っている男の人の腰と、
ベッドにうつ伏せになり、腰だけを引き上げられた私の腰が、
なすがままに、同じ高さになっていたと思います。
その恥ずかしい恰好のままに、下着を上手に脱がされました。
抗うことはできたはずなのに、
先程、温泉で肌を寄せ合った時の、穏やかな先生の顔が思い浮かびました。
お会いして、まだ、数時間しか経っていない男の人のものを、
私は、このまま、迎えるのかしら、目を閉じて、数回髪を揺らしたのに、
身体は正直に準備を終えていたのです。
男の人のものの中で、一番太いところが、私の、おびただしく濡れた溝をなぞります。
糊の効いた枕の縁を、これ以上は無理だと思えるほど強く噛んで、
誘われるような甘い声が漏れるのを我慢したつもりでしたが、
恐ろしく太く思えたそれが、私の秘唇をゆっくりと押し広げながら、
僅かに入り込んだ瞬間、
思わず、恥ずかしい声をあげてしまっていたのでした。
太い男の人のものは、進み、戻り、そして、また、進み、
溢れるように湧いた蜜に助けられて、
とうとう、私の身体の一番奥にまで、届いてしまったのです。
異常な興奮と、強い快感のためだったのでしょうね。
私は、その瞬間、短い頂に登り詰めていました。
夫ではない、行きずりの男の人のものを、
拒むこともなく身体の奥に深々と受け入れ、
そして、瞬く間に悦びの時を迎えてしまった私。
言い訳のできない時間が、更に、私を混乱させたのです。
激しい動きに息が詰まります。
太いものの先が、思うがままに、私の身体に突き入れられ、
その度に、主人以外に聞かせてはいけない、はしたない声が、
途切れることなく、暗闇の中に、響き渡り、翻弄され続けました。
肘をついて少し上体が起きると、たわわな乳房が揺れ、
清潔な大きな枕に噛り付いても、強い快感から逃げおおせなかったのです。
恐ろしいような頂が予感されて、
許しを乞うような言葉が、何度か口元から迸ったような気がしましたが、
激しい動きは治まることなく続き、
これまでの男の人との営みの中で、
経験のないような目もくらむような頂がとうとう襲ってきたのでした。
一瞬、目の前が真っ白になり、暫くは、気を失ったのかもしれません。
何を口走ったのもわかりませんでしたが、
暗闇の中で、自分の白い身体に、
どうにもできない強い麻痺が何度も走るのがわかりました。