里子さんとの夜3
2016.10.14 (Fri)
小さな寝息が、いつもは夫がいる、隣のベッドから聞こえていました。
厚めのカーテンでしたが、少しだけ開いたレースの向こうに、
僅かに覗く鉛色の空からは、今日も、晴天は望めないように、思えたんです。
ブラも着けないで、黒いショーツ姿の里子さんに、
そっと、声をかけようとして、身体を起こしたのですが、
サイドテーブルの上に、置かれたものを見つけて、
あっ て、声が出そうになりました。
「今夜は、寝かせないわよ」
それは、そう掠れた声で言って、私の濡れそぼった秘唇を二本の指先で開きながら、
ゆっくりと、押し込んできたものだったのです。
何年か前、クリスマスプレゼントでパパからもらった欲しかったバッグ、
けれど、その中に、隠すように入っていたのは、
えーと、オルガなんとかっていう、少し変わった形をした、
いわゆる、大人のおもちゃといわれるものだったのでした。
その時のお話は、こちらからどうぞ ↓
おもちゃ箱
恥ずかしいけど、しばらく、使いましたよ。
大好きなパパの男の人のもの、お口の奥にまで突き入れられながら、
同時に、濡らした秘唇に、それ、入れられて、
女の快感を、強引に引きずり出すような動きに狂ったこともあったし、
パパの都合で一人だけの夜に使って、
大きな声をあげながら、仰け反りながら悦びに導かれたこともあったんです。
Tさんの別荘に、皆で行く前に、
ブログに載ってたおもちゃ、持って来てって里子さんから電話があって、
そのまま、あげちゃったんです。
でも、昨日の夜には気が付かなかったけど、
今、置いてあるのは、私があげたのと、色が違うみだし、
なんだか、形も同じではないように思えました。
けれど、里子さんにくちびるを吸われ、乳首を摘ままれながら、
そして、細かな麻痺のおさまらない秘唇に、望んでもいないそれ、奥にまで押し入れられ、
里子さんが望むままに、数えきれないほどの悦びに震える女体、
彼女の前で、何度も見せたのでした。
たった今、これ書いてたら、
地中海旅行でご一緒した、神戸のNさんから、お電話がありました。
都合の良い週末にでも、神戸に来ないかって、
ご主人には、お許しを頂いているし、ゆっくり、泊まる予定でおいでって。
もちろん、言葉を濁しましたが、
もしかしたら、いつか、そんな時間、訪れる時が来るのかもしれませんね。
ごめんなさいね、お話の途中でした。
「寝坊しちゃったわ」
固くなった乳首を浮き上がらせた白く薄いTシャツと、黒いショーツ姿の里子さん、
伸びをしながら、二階から降りてきたんです。
私、先に作っておいたサラダ、テーブルに運ぶと、
里子さんの目を見ることできないまま、フライパンに卵、落としたのでした。
「ごめんね」
「もう、ひどいわ、あんなに」
「仕方ないの、綺麗な人見ると、あんなになっちゃうのよ」
「でも」
カリカリに焼いたベーコン、小さく切りっていたナイフを止めて、
私、うつむいて、そう言うしかなかったのです。
それでも、顔をあげて、笑顔で里子さんのこと、見ましたよ。
でも、少しとろける卵の黄身を滴らせている彼女のくちびる、
あぁ、あのくちびるに、恥ずかしい自分の最も女らしいひだを吸われ、
愛液を啜られたこと思い浮かべて、
身体の芯に、どうしようもない、うずき、蘇らせてしまったのでした。
「本当に、雨が続くわね」
「えぇ、こんな日ばかりだと、なんだか、気が晴れないわ」
そう言って、二人で見た鉛色の空。
でも、思いもかけない夜を過ごした私にとって、
もしかして、ふさわしい朝だったのかもしれませんね。
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