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午後の診察室2

2014.01.11 (Sat)

予約していた時間に行くと、
医院の待合室は電気も消され、静まり返っていました。
ソファーに座ろうとする私を、
診察室の奥から、懐かしい声が呼んでくれました。

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「ご無沙汰しています。すいません、ご無理を言って」
節目がちにそう挨拶をすると、
「そんな他人行儀な挨拶をされると、寂しいね。
順子が、人の奥さんになったって、
やっぱり、納得するしか仕方ないのかなぁ。」って、

私をひどく困らせることを、
彼は、昔のままの、相変わらず端正な顔をして言ったのでした。
思い出したくない彼との関わりは、
もう、随分と前のことなのに。

彼は私を座らせると、当たり前のように両手を握り、
額に手を当て、口の中を覗きました。
そして、聴診器を耳に付けると、これも当たり前のように、
「前を開いてくれる」

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成人の女性が、お医者様に聴診器を当てられるとき、
乳房を露わにするのかどうかという相談、結構あるんですね。

私は余りこだわったことはありませんでしたが、
相手が彼であることで、ちょっと、何時もとは違いました。
けれど、躊躇することは、彼に失礼であるようにも感じたし、
それより、ないより、早く診察を終えたかったのです。

診察室という個室に彼と二人。
カーデガンを脱ぐと、先に置いていたコードの上に乗せ、
ウールのシャツも脱いで、その上に乗せました。
カルテを見ている彼の横顔を見ると、
上半身下着姿なった私の姿に、
まだ、納得できないような様子が見て取れました。

聴診器を耳に当てて私の方を見直した彼、
「ごめんね、下着も」
そう言われるのかなって思っていたし、慌てるのはおかしいから、
言われた通りにフロントのホックを外しました。

それまで、押さえられていた乳房が、
彼の目の前にこぼれるように現れました。
恥ずかしかったのは、仕方のないことです。
私は目を閉じて、聴診器を当てられるのを待ったのでした。

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ちょっとだけ冷たい聴診器が、胸に当てられます。
何も不自然なことはありませんでしたが、
左胸に当てられたときは、
聴診器を持った手で、
私のたわわな乳房を持ち上げるようにしての診察になり、
暖かい彼の手が私の乳房に触れたと感じた瞬間、
困ったことに乳首が反応し始めました。
それは、背中の方を診てもらっている間も続いて、
もう一度彼の方を振り向いたときには、
私の両胸の乳首はしっかりと盛り上がり、硬くなっていて、
そんな私の身体の変化、彼にしっかりと観察されたことだと思います。

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ちょっと艶っぽい、私を困らせたドキドキはここまで、
「インフルエンザの検査をするよ」って、
彼、下着のホックを留めている私に言うと、
私のお鼻の穴に検査棒を入れて、粘液を採取。
暫くして戻ってきて、
「インフルエンザの可能性が高いね、今、流行っているから」
そう、言ったのでした。

即効性のある良いお薬があるというので処方していただきました。
小さな容器を口にあてて、
何度か深呼吸をするお薬で、
変わった処方なのね、ちょっと、驚いたのは正直な気持ちです。

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昨日から食事が摂れていなかったことを話し、
点滴をしてもらうことになりました。
診察室から簡易ベッドが並んでいる処置室に移ると、
ひんやりとしたベッドに横になったのです。

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