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夜の兼六園5

2014.02.09 (Sun)


それは、ゆっくりと身体の中を伝い流れるような気がしました。
その感触を感じながら、諦めたように立ち上がった私に、
「上手なんだね、すごくよかったよ」
そう言うと、Tさんは嬉しそうに私を抱きしめたのです。
それって、私のこと、褒めているつもりなんでしょうね。
涙で霞んで見える、Tさんが言った言葉、私にはひどく辛く聞こえたのです。

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その時、聞きなれた主人の笑い声が聞こえました。
私は、はっと、いつもの妻の顔に戻り、
酔いも、性感も、見事に覚めきったのです。
私はTさんの胸を押して身体を離すと、慌てて身づくろいをして道に戻りました。
少し先の方を、葵さんと腕を組んで歩く主人が見えました。
たった今、暗がりで私の身に起こった、取り返しのつかない時間を、
主人、もちろん、知るはずもなかったのです。

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Tさん、私の腕に自分の腕を絡めようとしましが、私はやっぱり嫌がりました。
なのにTさんたら、私の耳元で、
「いいだろう。僕のものが、順子の身体の中に……」
私、身体が震えました。
そして、彼の求めるがままに、腕を絡められるしかなかったのです。

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この夜の出来事、主人に話してないんですよ。
叱られるでしょうね。
自分以外の男の人の精液が、妻の身体の中にあるってことを知ったら。

Tさんのもの飲まされた新年会の夜。
そして、昨夜は、あきらさんから、私のこと抱きたいとの誘い。
新年早々、どうして、こうなっちゃうんでしょう。
今年一年、妻としての貞操を守る自信、なんだか、無くなってしまった私でした。

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