午後の診察室3
2014.01.12 (Sun)
手際よく点滴の準備をした彼、
私のウールのシャツの袖を捲くり上げ、腕を何度も擦ると、
「ちょっと、痛いけど」って、注射針をブスリ。
「あっ、痛い!」
「暫く休んでおくといいよ、僕は診察室にいるから」
私の身体に薄い布団を掛けながら、そう彼は言うと白衣の後姿を見せたのです。
何か分からない機器のランプや、低い小さな音。
白い天井を見ながら、私はいつしか、眠りに引き込まれていったのでした。
ひどく恥ずかしい夢を見ていたのは間違いありませんでした。
乳房から全身に広がる堪らない快感に、
身体を悶えさせ、喜びの声さえ漏らしていたような夢でした。
そんな夢から虚ろに覚醒し始めたとき、
胸元に何かしら不自然な動きを感じたような気がしましたが、
自分が今どこにいるのか、何をしていたのか、
はっきりとするまで、随分と時間が掛かったようにも思えました。
もう少しで終わろうとする点滴の液を、霞んだ目で見上げ、
幾らか、身体が楽になったような気がして、
ゆっくりと身体を起こしたのですが、
その時、あら、って慌てたのは、
ウールのシャツがみぞおちくらいまで開かれていて、
下着のホックまで外れていたことです。
それに、両胸の乳首が診察室の時以上に、硬く大きくなっていたし、
彼が掛けてくれていたと思えた薄い布団は、
足元まで捲られていたのです。
診察室で、しっかりと身繕いはしたつもりでしたが、
熱もあったので、だらしない格好のままに、
点滴を受けていたのかもしれませんね。
暫くすると、
休憩から戻ってきた看護師さんたちで、診察室が慌しくなりました。
私も、彼にお礼を言いに行くと、
「金曜日に、今日と同じ時間にまた来てね、経過、診るから」って、
お薬頂いて、帰宅しました。
熱のために、何だか自分勝手に、
はらはら、ドキドキを感じていたんでしょうね。
お薬のお陰で、随分と楽になったことは、ありがたいことでした。
金曜日、また、診てもらいに行く予定です。