六条通りから2
2021.04.19 (Mon)
約束していた、六条から少し入った小路に、上手に迎えに来てくれたそうた君の白いベンツ。
もう、座り慣れてしまった助手席に腰を下ろしましたが、
どこに向かうのか、二人、何も話しませんでした。
市内を少し下った、人目につかないところで急に車を止めた彼、
慌てるようにして、私のこと抱き寄せると、頬を寄せてきたんです。
「ごめんなさい。順子さんとこうしていること、しっかりと分かりたいから」
そんな彼の情熱を拒み切れないまま、息を乱しながら、くちびるを重ねあってしまった私。
でも、本当は私自身が、そうしたかったのかもしれませんね。
幾らもしないうちに、瀟洒なモーターホテルのカーポートに車は滑り込みましたが、
案内の利用時間を見て、ここでの許される時が、それほど長くないことを知ったんです。
「二時間しかないのね」
時間を延ばすことはできるのだろうけど、
叔母さんのところに帰るの、余り遅くなるのは不自然だって思いました。
それより、夫以外の、若い恋人に抱かれる時間を、
そんな風に、思ってしまうようになってしまった自分に、驚いてもいたんです。
部屋の奥にある、少し恥ずかしくも思えるほど飾られた、
キングサイズのベッドに横になるまでに、
二人の身に着けているものの殆どが、だらしなく、床とソファーの背に脱ぎ捨てられました。
部屋の中に漂う、彼と私の重なり合う荒い息遣いを聞きながら、
溢れるほどの唾液を滴らせながら、
ぶつかる程激しく、お互いのくちびるを求め続けていたのです。
驚いたことに、シャワーを使う事さえしなかったんですよ。
それより、できるだけ、早く彼の男の人のもので、二人の身体を繋ぎあいたかったんでしょうか、
跪いた私は、彼の裸の腰を両手で手繰り寄せると、
目の前に飛び出してきた、涙が出るほど、欲しくて欲しくて堪らなかった彼の男の人のもの、
自分の身体の求めるがままに、お口の奥にまで、含み込んだのでした。
「あぁ、すごい。順子さんが、僕のを」
「お願い、このまま飲ませて、そうた君の」
自分でも、思っていないことを言ってしまった私。
でも、その時は、そう思えたのが、自分の身体の、欲求だったのでしょうか。
髪を揺らし続け、舌先を絡ませ、できるだけ彼の男の人のもの、固く太くなってもらって、
狂おしいほど、自分の身体が欲しがっている、彼の男の人のしるし、飲み下したかったのです。
そんな私に感じてくれたんでしょうね。
幾らもしないうちに、私の髪に添えられていた彼の両手に力が加わり、
それまでにも増して、腰の振りが強くなってきました。
「あぁ、順子さん。もう」
目を閉じて、苦し気にそう言った彼の顔を見上げながら、はっきりと頷いた私、
それまで以上に、彼のものに添えられていた手のひらの動き強くし、
恥ずかしい音をたてながら、彼のものを吸いたてたのでした。
彼のものを迎えるために、
薄っすらと開き始めていただろう秘唇、そして、太ももを滴るほどに濡らす愛液。
そんな自分の身体をしっかり感じながら、
そして、彼の曇った声を聞かせられながら、
塊のような彼のおびただしい精液、お口の奥にまで弾き出されると、
私、最後の一滴まで絞り出してもらえるように、
髪を振り乱し、舌を絡め、そして、手の動きを速めたのです。
そうた君の喘ぎが治まると、
溢れるほど、お口の中の溜まった精液、
彼の見下ろし眼差しを、しっかりと見つめ返しながら、
ごくり と音をたてて飲み下しました。
喉を下り伝う、粘り気のある強い匂いの精液を感じると同時に、
自分の身体が、今、目の前にいる、
この人のものになったという女としての幸せが、身体中に広がりだしていったのでした。
- 関連記事