披露宴の夜7
2018.09.10 (Mon)
家のドアを開くと、あぁ、やっぱり。
リビングの淡い光だけ残して、主人、もう、寝室に上がったみたいだったんです。
ドレスを脱いで、ハンガーに掛けると、
主人に会う前に、シャワーを浴びることにほっとして、
ひとつ、桃色の息を吐きました。
楽しかったけど、初めて会った若い彼との、思いもかけない時間でもあった今夜。
私、お行儀悪いけど、下着姿のまま、バスルームに向かいました。
主人、どんな気持ちで、ベッドに入ったんでしょうか。
自分の妻が、若い男の人に誘われ、
人妻でありながら、彼の求めるがままに、遅くまで帰ってこない夜の時間を、
どんな気持ちで過ごしていたんでしょうか。
そんなことを思いながら、
その大好きな主人だけのものであるはずだったこの身体、
光る様に白い首筋を、たわわな乳房を、
そして、最も女性らしい恥ずかしい溝を、
熱く細いシャワーの水滴だけではないものが、なぞり流れているのを、
私、じっと見つめていたのです。
「駄目だったら、私の身体、主人だけのものなんだから」
「だって、さっきは、ほら、あんなに、僕のもの、欲しがってくれたのに」
「もう、忘れて」
「忘れられないよ、順子さんの身体」
後ろから羽交い絞めするように回された両手が、
乳房を、乱暴に揉み包むと、
私、彼を迎えやすくするように太ももを開き、そして、腰、委ね、
濡れ滴っていた秘唇、何の抵抗もなく、喜ぶように彼のものを迎え入れていました。
「あぁん、すごい」
「ほら、いいでしょ、僕の」
「嫌! 駄目なの、人妻なのよ」
「さっきも、そう言いながら、喜んでくれたよね」
「もう、かんにんして」
「たくさん、あげるから。いいでしょ」
「それだけは、駄目よ。絶対に」
「あぁ、もうすぐ」
後ろから抱きしめられ、ゆっくりとした動きを感じていました。
あぁ、人妻であるはずの私の身体の奥に、
夫ではない男の人の、若い濃厚な液、注がれようとしながら、
抗いもしないで、その時、腰を揺らしながら、待ち望んでいたのです。
数時間前の、清潔な有料のお手洗いのボックスの中、
そんな、動物たちのように繋がった、恥ずかしい二人の姿が思い出されていたのです。
「順子!」
「あぁ、すごいわ。たくさん、ちょうだい」
「昨日、遅かったんだね」
「ごめんなさい」
「いけないことしたの?」
「あぁん!」
「若い男に、抱かれたのかい」
「そんなこと、ない!」
「出されたんだ」
「嫌!」
「だって、順子の中、ヌルヌルしてる」
「あぁ、そんなことない」
「いっぱい!」
「あぁん、いっちゃうわ」
そう、私が言ったと同時に、パパのもの、それまで以上に太くなって、
あぁ、どくどくって、大切な液、私の中に、出してくれたんです。
どこからか、小鳥のさえずりが聞こえてくるようで、
レースのカーテンから射す、淡い朝の光が、
繋がりあった二人の裸の身体を、包み込んでいたのでした。
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