スカイツリーの夜3
2015.04.14 (Tue)
大きく開かれた私の太股の間に、しっかりと埋もれた彼の髪の下から、
ぴちゃぴちゃって、濡れた音が聞こえてくるようでした。
おびただしく溢れ、奥から透明の愛液を滴らせている秘唇の溝を上手に開いて、
それまで、柔芽をなぞっていた彼の舌が、ゆっくりと奥にまで入り込んできたのです。
聞かせたくない甘い声が、部屋の中に薄らと浮かび流れるのが分かり、
巧みなその舌先の動きに、
いくらもしないうち、私、胸を仰け反らせて、恥ずかしい悦びの声を漏らすと、
彼が望んだままに、強い頂に昇り詰めることを、告げたのでした。
麻痺の治まらない私の乳房の間を、
今しがた秘唇の中に挿し入れられていた彼の舌が這い上り、
私の愛液と、二人の唾液に濡れた唇が、重なり合うと、
当たり前のように、口の中に忍び込んできた彼の舌に、
私、自分から舌を絡ませてしまってたんです。
逞しい腰が、太腿を押し開き、驚く程熱い彼のものが、
とうとう、愛液を滴らせた秘唇をゆっくりと押し開き始めました。
主人以外には、聞かせてはいけない声を漏らしながら、
私、その腰を、両手で引き寄せ、そして、さらに、その腰に太ももを絡め、
彼が、望むままに、彼の男の人のもの、
ほんの僅かの隙間さえないように、身体の一番奥に迎え入れてしまったのです。
私の身体、緩やかな彼の腰の動きに、女として上手に応えはじめ、
夫以外の男の人を迎えること、いけないことだとわかっていたのに、
もう、仕方のないように、思えてしまっていたのでしょうね。
桃色の悦びは、驚く程早く、私の身体を襲い、
はしたない声を聞かれたくなくて、私、
慌てるようにして、彼のくちびる、自分からねだるしかなかったのです。
いくらもしないままに、眩むような悦びの頂の中で、
彼の温かい男の人の印が、身体の一番奥に注ぎ込まれてきたことが分かりました。
そして、そのことを知らされた私、
身体を震わせながら、彼の首筋に齧りついていったのでした。
頬を、くちびるを、首筋を、彼の温かい舌が這い回り、
二人の営みが、しっかり幕を下ろそうとしていることを感じさせられた私。
霞んだ瞳の先には、ベッドの真上にある、
煌びやかな小さなライトの光が彼の肩口の向こうに見えましたが、
その僅かな光たちが、
琥珀色のシャンパングラスの中に沈んでいる街のネオンに、
だんだんと、姿を変えて行ったのです。
二杯目のシャンパングラスの向こう側に、
夜の闇の濃さが増し、更にその美しさを際立たせた東京の街の灯がありました。
少し酔ってたのかもしれません。
煌めくネオンの光から目を逸らし、そっとまぶたを閉じた、ほんの僅かな時間、
私、彼に申し訳のないような、恥ずかしいこと思い浮かべていたんですね。
そんな恥ずかしい夢のせいでしょうか、身体が少しだけ潤んでしまったこと、
彼に悟られないように、私、もう一度、くちびるにグラス、当てたのでした。
「さあ」
そう言って、彼、席を立ちました。
何も言われないのに、少しだけ、身体、預けると、
彼に自分の腕を絡めながら、エレベーターに向かいます。
もう、二人だけで、こうして眺めること、しばらくはないだろう東京の美しい夜の光が、
そんな二人を、そっと包むように、見送ってくれたのでした。
それから、どうしたかって、
ごめんなさい、それは、みつ川の夜の時とおなじように、
ふふ、ひ・み・つ です。
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