そうた君との神戸3
2021.02.01 (Mon)
「あぁ、かんにんして、また」
そう叫びながら、彼のくちびるに、むしゃぶりついていました。
恐ろしいような悦びのために、恥ずかしい声、叫びそうだったからです。
夫のことも、子どもたちとのことも、
そして、彼とのこれからのことも、何も考えられませんでした。
ただ、たった今、彼のもので貫かれた、身体に走る抜ける悦びのままに、
そして、自分の熟れてしまった身体のままに、自分を解き放っていたのかもしれませんね。
そんな、乱れ切った私を見下ろしながら、
きっと彼、嬉しかったんでしょうね。
「順子さんと、いつも、繋がっていたい」
悶える私を見下ろしながらそう言った、若い彼の腰使いに、応えるように、
また、彼のくちびる、ねだってしまっていました。
それは、彼の望みとおなじように、これからも、こうして彼と過ごすことを、
私自身も、強く願っていたからなのでしょうか。
天草での時間の中で、熱く濃い彼の男の人のしるし、
何度、自分の身体の奥に注がれたか、思い出せません。
けれど、この夜も、殆ど眠らないまま、むさぼるように、私たちは身体を繋げあい、
愛情と愛欲の証である、彼の若い精液、自分から望んで、迎え続けた夜だったのでした。
一昨年の思いもしなかった秘密の宴で、出会ったそうた君。
その日のうちに、性器を繋げあい、他人ではなくなった後は、
ただ、ただ、彼の若さに翻弄され、
今、彼のことを思い出しただけでも、
正直に、熟れた身体を悶えさせてしまう私にとって、
彼は、そんな大切な男の人になってしまっていたのです。
「いつも、一緒にいたい」
そう言った彼の言葉と気持ちは、
実は、それ以上に、私の方が強く感じていたのかもしれませんね。
そうた君とのこと、この日が最後になるのかしら、
悲しいけど、その時は、そう思っていたのに。
あれから、もう、随分と永い時間が過ぎようとしていました。
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