城崎旅行5
2018.06.06 (Wed)
脱衣場から、白い裸の身体を隠し切れない、
小さなタオルで豊かな胸元を押さえ、
二、三段の石の階段を滑らないように、恐る恐る降りると、
そっと、岩風呂に身を浸すまで、やっぱり、恥ずかしかったです。
夜遅くは、誰もいないから、ご夫婦で岩風呂、入られたらいいですよ。
そう、女将さんから、言われたこと思い出して、
さっきまで、裸の身体を抱きしめ合い、
すっかり汗をかいてしまった私、夫を誘って、来てみたんですよ。
もう、随分と遅いせいでしょうね。
屋根の付いた露天の岩風呂は、立ち上っている湯気と、
ほんの薄っすらとした僅かな灯かりだけが広がっていました。
その中で、先に湯殿に入っていたパパ、
私の裸、嬉しそうに眺めながら、手招きしてるんです。
あぁ、気持ちがいいわ、えぇ、温泉のお湯もそうなんですけど、
パパに抱き寄せられながら胸、ゆっくりと揉まれて、
二人だけだもん、思わず、幸せな声、漏らしてしまってたんですよ。
ところが!
「すいません」
って、突然、岩風呂の奥の陰から、男の人の曇ったような声、聞こえたんです。
「きゃっ!」
私、驚いて、胸元に手を当てると、パパの身体の陰に隠れました。
「ごめんなさい。僕です」
そういって、顔を出したのは、さっきの、次男坊の彼だったんです。
「なんだ、君か。脅かすなよ。それとも、岩陰に隠れて、妻の裸、見たかったのかい」
「いえっ、そんなんじゃなくて、えーとっ」
うろたえる彼、なんだか、ひどく可愛かったですよ。
「まぁ、いいじゃないか、こっちにおいでよ」
やだぁ、そんなこと言ったら、私の裸、本当に見られちゃうわ、
タオル、こんなにちっちゃいのに。
彼、すまなそうに頭掻きながら、それでも、お湯の中を泳ぐようにして、
私たちの前までやってきたんです。
「朝から、お風呂の掃除するんですけど、ゆっくり入れないもんだから、
今夜は、良いかなぁって思って」
「へぇ、たいへんなんだ。まぁ、学費出してもらってるんだから、しょうがないよね」
「えぇ、少しは役にたたないと、申し訳なくて」
そんな彼、初めは目を伏せてたんですけど、
段々と、その視線、ちらちらと、私の方に向けられてきたのわかりました。
「裸、そんなに珍しいかい」
彼の視線に気づいたパパ、笑いながら、そんなこと、言ったんですよ。
「いえっ、ごめんなさい。つい」
「いいさ、若いんだもの、当たり前だよな。ほら、おっぱい、もっと見せてあげたら」
そう言ったパパ、急に、私の身体、自分の膝の上、強引に抱きあげると、
彼の眼の前に、私のたわわな乳房、露にしたんです。
「きゃっ、駄目よ、パパ、そんなこと」
「いいじゃないか、ほら、彼、嬉しそうだよ」
数メートルも離れていな湯殿の淵に座った彼の視線、
両脇から、私の身体の前に差し出された、パパの両掌に揉まれる乳房に、
痛いほど感じていたんです。
「あぁ、綺麗」
つぶやくような、少しだけ息を荒げた、曇った彼の声が聞こえてきました。
私は、パパの胸に横顔を埋めて、胸元から沸き上がってくる淡い快感に、
そして、そんな私の裸を見ているだろう熱い視線を感じて、
息、乱し始めてしまっていたんです。
「触ってみるかい」
「でも、そんなこと」
「夫の僕が言ってるんだから、かまわないさ。ねぇ、君もそうしてもらいたいんだろう」
私、髪を二度、三度振りましたが、目を閉じたまま、何も応えられないでいることが、
それが私の、返事だったのかもしれませんね。
お湯の音がして、彼の身体が近づいてきたことが分かりました。
そして、それまで、パパの指に摘ままれて、固くなってしまっていた左の乳首に、
熱い息がかかってきたこと、しっかりと、目を閉じていたけど、分かったんです。
熱い舌が、恥ずかしいほど尖ってしまっていた乳首に絡みつき、
慣れないんでしょうね、時折、歯を立てるから、
私、身体をくねらせながら、甘い声、漏らしてしまってました。
大好きな夫ではなくても、女の身体は正直なものですね。
快感の呼び鈴を、その舌先が鳴らし始めたのです。
そして、それと上手に合わせるようにして、ゆっくりと私の太ももを開いたパパの指先、
恥ずかしい柔芽を、優しく摩りだしたのでした。
パパが誘ったのでしょうか、幾らもしないうちに、
彼の手のひらが、彼の望むがままに、
私の乳房の柔らかさを楽しみ、這い回ってきました。
思いもしない時間でしたが、大好きなパパと今日お逢いしたばかりの彼に抱きしめられ、
男の人から求められる女の身体の務めを、私、抗うことなく果たそうとしていたのです。