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天草への旅3

2015.08.15 (Sat)


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部屋の灯りを暗くして、レースのカーテンを開くと、
目の前に、先程とは違った、
月明かりに僅かに照らされた波が、黒い海に広がっていました。

私、窓際の籐の椅子に座ると、ひとつ、ゆっくりとした息を吐いたんですが、
その時、つい最近使い出した、腕時計が震えました。
あら、パパからだわ。

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「お料理美味しかったわよ」
「へぇ、そりゃあ、残念だったなぁ」
「そうよ、お部屋も、眺めも素敵だし、パパも来られたらよかったのにね」

そう言いながら、
ここにはいない大好きなパパのこと、その声を頼りに引き寄せていたんです。
目の前にはいないパパ、でも、そんな逢えない時間に、
狂おしいほどの愛情を感じていました。

「順子、胸開いて」

どきってしました。
だって、言われる前から、パパの声聞きながら、
私、浴衣の重ねから、胸元に左手、滑り込ませていたんですもの。

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「パパぁ」
そんな甘い声聞かせながら、
今だけは、大好きなパパのものではない、そして、パパ以外の男の人のものでもない、
自分ひとりだけのたわわな乳房、ゆっくりと揉み始めたんです。

あぁ、いい気持ち、感じるわ。
なんだか最近、自分の女としての身体、じわぁって、熟れ始めているって、
そんなふうに、思えること多いんですよ。

無題31

「純君もいるの」
って、パパから、思いもかけない言葉でした。

驚いて声、出せないでいると、
「いるんだね、純君」
馬鹿ぁ、純君、ぎっくり腰で、たいへんだし、
今、叔父さんたちの部屋にいるのよって、応えようとしたのに、パパったら、
「やっぱり、そうだと思った」だって。

「いいんだよ」
「何が」
「純君と」
「純君と?」
「……」
乳房を揉みながら、指先の間で乳首、思わず摘まんでました。

「あぁ、パパ、ごめんなさい」

こうやって、自分でよくなっちゃうこと、許してもらう言葉のつもりだったのに、
「かまわないよ、順子が、良いんだったら」
「えっ」
「だけど、順子、大丈夫な日じゃないだろ」
「そうじゃないのよ、パパ」
そんな言おうとしたのに、電話、切れてたんです。

やだぁ、パパったら、早合点して、純君とのこと、誤解しちゃったわ。
どうしよう。
でも、そんな風に思いながらも、私、胸元から広がる桃色の快感に、
自分の身体委ね、息、弾ませていたんです。

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少し風が出てきたのでしょうか、
そんな私の視線の先、遥かに見える海に、月光に照らされた僅かな波が、見えていました。

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17:26  |  「順子の日記」  |  Trackback(0)  |  Comment(1)
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