城崎旅行2
2018.05.16 (Wed)
城崎温泉の駅、平日のため観光客の方は、少なかったように思えました。
駅前で城崎のウエルカムドリンク、温泉水を頂きましたが、
ルージュが付くといけないから、お茶碗、先にNさんにお渡ししたんですけど、
「あぁ、温かいのがいいね、ちょっと、しょっぱくて」
って、喜んでもらえました。
旅館からは、迎えのライトバンが来ていましたが、バッグだけ運んでいただいて、
私たちは、のんびりと散策しながら、向かうことにしましたよ。
街中に向かう駅前の通りの両側には、
観光の皆さんが、楽しみにしている蟹のお土産屋さんが、続いていました。
松葉ガニは11月頃が漁の解禁のため、今は紅ズワイ蟹なんですけど、
同じように美味しいので、親戚の何件かにお土産代わり送ったんですよ。
お店をいろいろと覗きながら、のんびりと歩いていくと、
皆さんもご存じの、街中を流れる大谿川に架かる石橋の地蔵湯橋に着きました。
緩やかな風に川の両側でなびく柳の木々、
そして、背の低い木造の建物が続く温泉街の風情、
本当に素敵ですよね。
ここでNさんが見つけたコンビニエンスストア。
皆さん知ってました、ここの角にファミリーマートがあるって、
街の景観を考えてのことなのでしょうね、
お馴染みの緑色じゃなくて、渋い黒い店造りにしてあるんですよ。
何度か来たことのある城崎温泉、最近できたのでしょうか。
列車の中の座席と同じように、
まるで、仲の良い夫婦のように、私たちの前を並んで歩く、主人と奥様。
私だけのものであるはずの主人の腕に、ぶら下がるように腕を絡めてるんです。
だから、しょうかないですよね。
同じように、私がNさんと腕を組まされていること、
それに、Nさんの肘、私の胸、ゆっくりと揉むように押し当てられてるんです。
薄いワンピース、ワイヤーレスのハーフブラ、
乳首がきゅって、固くなって、気を付けないと、桃色の声が出そうでした。
首にさかなの串を刺されたままのネズミがいないか、イモリはどこだろう、
なんてお話をしながら、川面を覗いたり、蜂を探したり、そんなして歩いてたら、
二日間お世話になるお宿に、やっと着きました。
ちょっと遠かったですね。でも、楽しかったですよ。
女優さんかと見間違うほど美しい、着物姿の女将さんがお迎えしてくれ、
それぞれのお部屋に案内していただきました。
木造の古い旅館でしたが、
やっぱり、温泉街の建物らしく風情のあるお部屋でがあって良いですね。
お部屋のインターフォンが鳴りました。
Nさんからでした。
「街ブラする前に、温泉に浸かろうって、家内が言ってるんだけど。
あぁ、家族風呂、予約しといたよ」
お部屋に準備してあった浴衣、できるだけ皺にならないように、
脱衣所の籐に、丁寧に置きましたが、タオルが小さくて、身体を隠しきれないんです。
先に浸かっていた、主人やNさんに、
裸同然の白い肌、しっかりと見られていること分かり、恥ずかしかったです。
あぁ、さらさらとしたお湯、ちょっと熱いけど、気持ちいいわ。
透明な温泉だから、身体、見られるのしかたがないけど、
それでも、小さなタオルで、胸元を隠したのでした。
沢山の宿や七つの外湯があるけど、源泉はひとつであるらしいことや、
私のような文系の人間には嬉しい、
「小説の神様」と言われる志賀直哉の縁の街であることなど、
丁度良くなったお湯に浸かりながら、
物知りなNさんのお話、いろいろ聞くことができました。
「じゃ、こっちは、先にあがるから」
そう言うと、主人、奥様の肩にちょっと触れると、申し合わせていたかのようにして、
二人揃って、立ち上がったのでした。
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