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歓迎会

2014.07.18 (Fri)

子どもたちにとっては、楽しみな夏休みが始まりますね。
保護者の連絡会があったので、京都まで行ってきました。
久しぶりの母校で、嬉しかったんですけど、
その後、ちょっと、どきどきなこともあって。
いずれ、また、書いてみますね。

さて、随分前になりますけど、お勤めをしていたときのことを書かせてもらっています。
続きを読んでみてください。


仕事を始めて一月ほど経ったころ、
私のために、歓迎会を開いていただきました。

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お休みの日の夕刻、
事務所でよく使われるという、素敵なレストランの個室で会食。
翁先生とYさんと奥様、それに息子さんと研修生のお二人、
フランス料理のコースをいただきましたが、豪華な内容でとっても楽しめましたよ。
翁先生の隣に座らせてもらった私は、先生のグラスにワインをお注ぎしたり、
お肉を、お皿についであげたり、かいがいしくお世話させていただきましたが、
翁先生も、そんな私のこと、随分と喜んでいただいて、
時折、私の手を握って、いろいろとお話してくれました。

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「父さん、順子さんの手、そんな握ったら、セクハラだよ」って、
おどけてYさん言ったら、翁先生、目を伏せたまま、
「母さんの手も、こんなふうに、きれいな手だった」って。
 それを聞いて、皆、ちょっとしんみりしたんです。
「いいんですよ、私でよかったら、奥様の代わりをさせていただいて」
翁先生、ありがたそうに頷いて、
けれど、私の手をそっと放すと、部屋の中のどことも定まらぬところに、
視線を移したのでした。

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その後は、お若い息子さんや研修生の方のお話に、
皆笑いながら、楽しいひと時を過ごしたんですが、
時折、寂しそうな表情をされ、目を伏せられていた翁先生のこと、
やっぱり、気にはなっていたのですが。

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翁先生が帰られた二次会は、
駅から少し歩いたところにある、夜景の素敵なお店に連れて行ってもらいました。
ゆっくりとしたソファー、夜景が楽しめるラウンジで、
少し強めのお酒を頂きました。

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前にも言われていた翁先生のこと、Yさんから言われました。
仲良くされていた奥様を亡くし、
子どもたちが巣立った広い屋敷に一人住まい。
随分と寂しいだろうから、自分たちのところで一緒に住めばって言うんだけど、
母親との思い出のある屋敷から、
離れることなどできないって、頑として拒まれているそうです。
奥様のこと、そんなに愛されていたんですね。
うちのパパ、私が居なくなったら、どうなのかしら。
きっと、すぐに、新しい女の人と、暮らしちゃうんだろうなぁ。

「順子さんには、悪いけど、ねぇ、順子さんて、お母さんに似てない?」
「やっぱりそう思うかい。この間逢って話しながら、僕もそう思ったんだ。
 顔立ちもそうなんだけど、何て言うか、立ち居振る舞いが、なんだかねぇ」
Yさんご夫婦の言葉に、皆さん、同感するように頷いて、
私の方を見たんです。
へぇ、そうなのかしら。私は、奥様にお会いしたことはないからわからないけど、
そんなことって、あるんですね。
それに、奥様のお名前は、淳子。同じ、呼び方なんですよ。

「こいつ、勉強ばかりしてて、少しは遊びを覚えろっていうんだけど」
Yさんから、そう言われた息子さんの義則君。
お母さん似なのかなぁ、細面の今流の素敵なイケメンなんですが、
なるほど、ちょっと、幼い感じ。
在学中に、司法試験に合格したんですから、
優秀なことには、間違いないんですけど、
その分、遊んでる暇なんて、なかったんでしょうね。

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「そうよ、ヨシ君、順子さんに教えてもらいなさいよ」って、
母親から言われて、可哀想にうなだれてました。
「ほら、順子さん、とっても綺麗でグラマーだし。ヨシ君の好きなタイプでしょ」
「いいわよ、私でよかったら、今度デートしましょうか」
そう言うと、義則君ゆっくり、と顔を上げて、頷いたのでしたが、
研修生の二人に、大いに冷やかされて、恥ずかしそうにしてたんです。

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そんな風にして、楽しい歓迎会の夜は更けて行きました。
お仕事をするってこと、いろいろと心配していましたが、
まぁまぁのスタートなのかなぁって、その時は、思ってたんですけど。



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