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筆おろしの夜3

2014.03.30 (Sun)


photo1.jpg

何杯かカクテルをお代わりしたせいか、
私はきっと、少し虚ろな眼差しになっていたと思います。
もう、帰らなくっちゃ。そう、思っていました。
けれど、薄暗い部屋の隅では、先生と葵さんが、誰も歌わない曲を伴奏にして、
抱き合うようにして踊り始めていました。
葵さん、先生の肩に顔を寄せて、
あら、先生の手、葵さんに胸に当てられているんじゃないかしら。
えっ! 葵さん、良いの?
でも、葵さんも、嫌がりもしないで、気持ちの良いような表情。

img500cec541e57e.jpg

ちょっと、驚いていた私に、先生、
「順子さん、すいませんね。暫く、葵さんお借りしますね。
 研一は、連絡するまで、ホテルの部屋に、来るんじゃないぞ」

ええ! それって、どう言う事?
それに、葵さんたら、
先生の首に両手を回して、ぶら下がるようにしてるし。
「順子さん、研一のやつ、まだ、女性を知らないんですよ。
 良ければ、卒業祝いに、お願いしますね」
そう言うと、葵さんの腰に手を回すと、二人で仲良く部屋を出て行ったのでした。

5359.jpg

酔いもあったのでしょうね。
研一君の身体が、私の身体に触れるほど隣に来ていたことに、
私、その時、やっと気がついたんです。
そして、肩に回されていた右手が、段々と下がってきて、
とうとう、私の腰に回されてきたんです。

pic_05.jpg

けれど、それほど、嫌な気もしなかったし、
先生が言ったようなことにはならないだろうと、そう思ってました。
ですよね。こんなところで、
彼の始めての女性に、私がなるなんてこと、あるはずないんだから。

f1266e74-s.jpg

女性との経験のない男の子に、
始めての女性とのことを自分の身体を使って教えることを「筆おろし」って言うんでしょ。
随分と昔、主人に言われたことがあります。
若い子の相手をしてあげるのも、ベテラン女性の務めだって。
いつか、そんなことがあるかもしれないけど、
報告してくれれば、かまわないからって、そんなことも言われていたのでした。


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16:44  |  「順子の日記」  |  Trackback(0)  |  Comment(2)

Comment

順子さんの筆おろし?

葵さんはおじさんキラーなのかな(^^;)
先生と、とても良い雰囲気だったんでしょうね
男の立場からしても葵さんみたいな
方とお酒の席でご一緒出来たらその場の雰囲気
だけだとしても、葵さんと結ばれたくなります(^_^;)


そして順子さんの初めての筆おろしが(^_^;)
あるのかな、もしもあったら研一さんにとっては
順子さんが忘れられない女性になります、
研一さんがこの先沢山の女性と関係を持っても
順子さん事が彼の脳裏の中から消えることが
ありません(*^_^*)この先の出来事が
私ごとの様に気になります。
あきら |  2014.03.30(日) 22:54 | URL |  【編集】

葵さんと結ばれたい

あきらさん、おはようございます。
コメント、ありがとうございました。

ええ、葵さん、可愛らしい顔なので、
叔父様方には、人気です。
街中でも、よく声を掛けられているんですよ。
それに、肉感的な身体つきでもあるんです。

さあ、筆おろし、上手くできるのかしら、楽しみにしておいてくださいね。

いつも、コメント、ありがとうございます。お礼申しあげます。
順子 |  2014.03.31(月) 07:45 | URL |  【編集】

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