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披露宴の夜3

2016.04.09 (Sat)


二次会は、予約してあった片町のお店「Jim Hall」。
あらっ、主人の大好きなジャズのギターリストと同じの名前だわ。
確か数年前、亡くなったって聞いてた。
こんなお店あったのね、主人知ってるのかしら。
今度、二人で来てみたいわ。

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当たり前のように、BGMはJazz。
「枯葉」何度か聞いたことがあるような気がしました。

まぁ、片町のスクランブルが見えるテラス席、素敵。
新郎、新婦の他に、30人程の着飾った人たちで、いっぱい。
若い人たちに囲まれて、なんだか私も、若返った気分。

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「ねぇ、順子さん、ここですよ」って、
彼、自分の隣の、柔らかいソファの席に、私のこと、誘ってくれたんです。
皆が集まっているところからは、
ソファーの高い背もたれが、丁度陰になってて、落ち着けるコーナー。
新郎新婦は、向こうの方で、皆の笑い声の中に囲まれていました。

もう、お腹いっぱいだったけど、驚く程立派なワインセラーがあったので、
メルロー レゼルバの2005年ものをチョイス。
そんなに高くないからボトルで頂きましたよ。

「へぇ、順子さん、ワイン詳しいんですね」
ちょっと、驚いた様子だった彼のワイングラスに、注いであげようとしたら、
グラス持つんだもん。
「チリのワインよ。でも、駄目よ、ワイン注いでもらうとき、グラス持ったら」って、
教えてあげました。
彼、ちょっと、肩をすくめましたが、でも、なんだか、ひどく嬉しそう。
若い人って、可愛いですよね。

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勤め先が固いから、日頃、なかなか、ストレス発散ができないこと、
親たちも煩いし、そろそろ、結婚したいと思っていること、
などなど、楽しい彼のお話を聞きながら、えぇ、退屈しない時間を過ごしました。
でも、大好きなワイン、ちょっと、飲みすぎちゃったみたい。
彼の腕が腰に回されて、そっと抱き寄せられても、
そのままに、してたんです。

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なんだか、ぼおーってしてました。
テーブルの上に置かれた二本目の同じワイン、そのラベル、
きっと、うつろな眼差しで見ていたんでしょうね。
彼の身体に、当たり前のように肩を預けたことも、
それほど、違和感は感じなかったんです。

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お店の天井からの薄オレンジ色のライトの光が、
横たわるようにしてた私の身体に降り注がれていました。
皆の歓声、グラスの当たる音、
そして、誰かが吸ったのでしょうか、緩やかに流れる紫煙の帯。

彼の熱い息遣いが、私の耳元の髪を分け、くちびるが首筋に触れようとしたのも、
殆ど、夢の中のことのように、思えていました。

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