よし君とのそれから
2014.09.17 (Wed)
ヨシ君と繋がりあい、彼のものを身体の奥に注がれたあの夜のこと。
けれど、他人ではなくなった二人の関係は、その時が最後ではありませんでした。
「順子さんの身体を思い出すと、堪らないんです。
仕事が手につかなくて」
事務所に私とヨシ君だけだった、ある日の午後、
彼のデスクにコーヒーを持って行った時に、そう言われました。
「駄目ですよ、お仕事の途中でそんなこと考えたら」
彼は、うつむいて、小さく頷きました。
自分の熟れ始めた身体に、彼のものを迎え入れてしまった私。
情熱的なその夜のことを、私自身、まだ、忘れることできないでいましたが、
それは、あくまでも、思いもよらなかった時間として、
そして、主人のいる人妻として、
忘れようと努めていたということだけは事実でもありました。
「もう一度だけ、あの時みたいに」
彼の端正な顔立ちときらきらとした瞳が私を見上げると、
座ったまま、傍らに立っていた私の腰に腕を回してきたのでした。
「お願いだから、もう、言わないのよ」
なのに、そう言いながら、私の身体はあの夜のことを思い出していたのでしょうね。
腰に絡みつく腕を振り払うこともしないで、
そのまま、彼の手の温かさを感じ始めていたのです。
「約束してね、今度が最後だってこと」
スカートの中に忍び込もうとした彼の手を止めながら、
私は、慌てながらも、そう言ってしまっていたのでした。
私の言葉にほっとした笑みを浮かべた彼、
ゆっくりと立ち上がり、私の身体を抱きしめると、
暫く前に、私が教えた通り、上手にくちびるを求めてきたのです。
一度肌を合わせしまった男性に、女性は弱いものですね。
私のくちびるをゆっくりと開いて、滑り込んできた唾液に濡れた彼の舌を、
むしろ私が待っていたようにして絡め吸っていたのでした。
彼が私の身体に溺れないように、気を付けていたつもりでしたが、
恐ろしいほど硬く逞しかった彼のもの、
そして、驚く程おびただしい量だった彼の若く濃い液、
気が付かない間に私自身が、その若さに、ゆっくりと翻弄され始めていたのでしょうか。
Yさんと研修生のお二人は裁判所へ、翁先生は、お友達との会食のためホテルへ、
お客様は事前に連絡があるのが当たり前の事務所だから、
重なり合った二人の恥ずかしい影を、誰かに見られることはありませんでした。
彼の男の人の液、あんなに沢山受け止めた私のお尻を、
その時のことを思い出すように、彼の手が這い回ります。
上手に外されたブラウスの開きから忍び込んできた手のひらが、
ブラと肌の間から少し強引に挿し入れられると、
彼にとっては懐かしいだろう私の乳房に被い被さり、
ゆっくりと持ち上げるようにして
その柔らかさと大きさを楽しみながら、揉み込み始めたのでした。
驚くように早く、乳首が硬くなったのがわかり、
同時に、溶けるような快感が、それまで以上に身体の中に広がり始め、
喘ぎ声が唇から洩れそうになって、やっと、彼の胸を押し返したのでした。
糸を引くように二人のくちびるが離れ、
私は、彼に背中を向けて、息遣いの治まるのを待つしかありませんでしたが、
「順子さんのお仕事のない日に」
後ろから抱きしめられ、
耳たぶを優しく噛まれながら言われた、よし君のそんな言葉に、
再び、身体を繋げ合うことになるだろう時間を、
当たり前のように、約束をさせられてしまっていたのです。
Yさん、ごめんなさい。
大切な事務所で、こんなふしだらなことしちゃって、
でも、Yさんと奥様、お二人がいけないんですよ。
人妻である私の身体を、息子さんに与える算段、
ご夫婦がされたんですからね。
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