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地中海ので思い出6 夜の海

2016.12.02 (Fri)


「見てましたよ」

そう、後ろから声を掛けられて、驚きました。

「ご主人以外の男性に、その胸、触られていたんでしょ」

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そう言って、後ろから、抱くように身体を寄せてきたのは、
あぁ、お隣の新婚のご主人、私の応えを聞くこともなく、
前に回してきた両手で、薄いワンピースの胸元を、揉みあげたのです。

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「駄目よ、人妻よ。主人に叱られちゃうわ」

「ごめんなさい、ちょっとでいいんです」

恋人同士が許しあうように、彼の広い手のひらが、私の両胸を楽しみながら、
後ろから、その若い腰、押し付けてきたのでした。

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すぐ横にある、テンダーボートのクレーンの機械が、
思っていたよりも狭い甲板に、深い影を作っていました。

小さな笑い声さえ聞こえる甲板の、さらに隅の暗がりで、
私たち、スプーンが重なるように、もだえていたのです。

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薄いワンピースの裾を、捲り上げられ、下着に手がかかり、
彼の望む、恐ろしい欲望を知らされました。

夫ではない、だんな様の両手に、
いいように、その夫だけのものあるはずの乳房を揉まれ続けられ、
そして、僅かな時間の後に、
自分よりも歳下の、若い男の人のもの、
まるで、動物たちのように、後ろから、受け入れようとしているのでしょうか。

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慌てて、私、スカートを直して、振り返ると、

「奥様に悪いわ、こんなことしちゃ」
「疲れたからって、早くから、寝ちゃってるんですよ」
「やだぁ、それじゃ、奥様の身体の代わりに、私のこと」
「だって、ほら、違う男性と、あんなことしてたし、
 そんな、順子さんの身体、遠くから見てたら、堪らなくなって」
「そうじゃないのよ」

意味の分からないこと、応えるしかありませんでしたが、
そう言って、今しがたまで、揉まれていた胸元の乱れ、
もう一度、直すしかなかったのでした。

街中で、知らない男性に誘われること、珍しいことではありませんでした。
それは、ロマンスグレーの素敵な紳士だったり、私と同じ歳頃の方だったり、
そして、自分よりずっと若い男の子だったりもしました。

でも、そんなして声を掛けてくれた男性に、
むげに不快な思いさせないようして上手に断ること、
当たり前のように、できるようにはなっていたはずでした。

けれど、一緒に食事してたときの彼って、あんなに、上品だったのに、
今夜は、私に、こんな大胆なことして、困らせたんです。

仕方がなかったのかもしれませんね。
夫とは違う男性に、チークダンスだったとはいえ、
頬を寄せ合い、そして、胸をいいように揉まれながら、抗いもしなかった恥ずかしい姿、
しっかりと、見られてたんだから。

彼の手を振り払うようにして、甲板から船内に戻ると、
不思議に長く感じた廊下を歩き、お部屋の前にまでやってきました。

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カードキーを差し込んでドアを開けたら、
待っていてくれた主人の笑顔が迎えてくれるのでしょうか。
それとも…。

ベッドサイドにある、フレシキブルライトの僅かな光が、
寝転んでいる主人の姿を、うっすらと照らしていました。
でも、さっきまで着てた、薄水色のシャツも、ネクタイも、
だらしなく椅子に掛けられていて、
何も身に着けていない、恥ずかしい姿だったのです。



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