2ntブログ
03月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫05月

地中海での思い出8 エズ村

2016.12.07 (Wed)


「駄目よ、あなたには、可愛らしい奥様がいるわ」
「出したいんだ、順子さんの中に」
「いや、それだけは」

そんな二人の言葉を隠すように、お船にあたる波の音が聞こえ、
船室のベランダの手すりにつかまって、
後ろから繋がってきた彼に、くちびるを吸われました。

そして、どろりと流れ込んできた唾液を啜りながら、
腰に添えられた両手に、抗うようにして、自分の手を重ねたのです。

15.jpg

夫よりも随分と若い男の人の、
怖いくらいに、固く尖ったものの、突き入れられるような強い動きに、
私もお腹に手を当てながらも、応えるように、腰、激しく振っていたのでした。

02176.jpg

「あぁ、順子さんの、なんて、締まるんだ」
「もう、かんにんして、私、夫がいるのよ」
「もう」
「駄目だって、中に出したら」

けれど、背中に寄せられてきた彼の重さと、えぐるような腰の震えに、
その時が訪れたことわかると、
いくらもしないうちに、温かなもの、身体の奥に感じたのです。

d0f5c9dc-s.jpg

「ああん、いっぱい」

自分の身体が納めきれなかった、彼の男の人のたいせつな液。
それが、うっすらと開いてしまっていただろう秘唇から太ももを伝い、
ベランダのデッキに、滴り落ちるのを、呆然と見ていました。



「こんなにたくさん、出されたのか」

けれど、私の横で見下ろしながら、そう、言ったのは、
今、私の中に、思いのたけを注ぎ込んだ、若い彼ではなく、
えっ それは、まぎれもなく、大好きなはずの主人だったのです。



少しだけ開かれた、ベランダのガラスドアから、僅かな潮風の香りが流れ込んでいました。

001.jpg

「もう、起きなさい。モーニング、行くよ」

シェーバーを使いながら、そう言う、パパの声が聞こえていました。

「日本製品が、そのまま使えるソケットがあるから、便利だよね」

私、そっと、シャワールームに入ると、
パパに気づかれないように、熱いお湯を浴びましたよ。

だって、朝からのふしだらな夢で、身体、しっとりとしてるの、
知られたら恥ずかしいから。

02335.jpg

カンヌ港からの今日の日程は、
最近、観光地としてのコースになった「エズ村」見学。
今日は、テンダーボートで港まで向かい、バスに乗車して、出発。

065.jpg

余り、聞いたことがなかった村でしたけど、
山間の狭い石畳の道を登りあがって、頂上の植物園から海を見下ろすと、
まぁ、地中海を見下ろす、大パノラマ。

1000.jpg

空の青さ、海の青さ、降り注ぐ柔らかな日差し。
もしかしたら、旅行中で地中海を感じる、一番の場所だったのかもしれません。
本当に素敵でしたよ、皆さんも、ぜひ、行ってみてくださいね。

小さなお土産屋さんに寄ってたら、主人とはぐれてしまいました。
降りていけば駐車場にバス、待っていることは分かっていたので、
そんなに慌てはしませんでしたが、ちょっと、迷子状態。

10000.jpg

紛れ込んだ素敵な街の中で、そんな私に、

「昨日は、ごめんなさい」

そう、声を掛けてきたのは、あぁ、新婚さんの旦那さん。

「いいのよ、お互い、酔ってたから」

それに、今朝の夢のこともあったから、
恥ずかしくて、顔、しっかりと、見られなかったけど、
昨日の夜、あのまま、船の甲板の影で、抗うことしなかったら、
彼の若い男の人のもので、二人、身体を繋げ合い、
若くて熱い精液、たっぷりと注がれていたのかしら。

男の人にしては、長いまつげを震わせるようにしながら、

「旅行が終わったら、また、逢ってもらえますか」
「えっ どうしてそんなこと聞くの」
「忘れられそうもなくて、順子さんのこと」
「駄目よ、新婚さんでしょ。素敵な奥様のためにも、良い旦那様にならなくっちゃ」
「いいでしょ、今度は、ふたりだけで」

入り組んだ石畳の街の、うっすらとした木立の影、
思いもかけないこと言われてた私。

066.jpg
.
私の街から川崎はひどく遠くて、
きっと、そんなこと、ありはしないからと、そうは思いながらも、
あぁ、一途な彼からのそんな言葉に、
こころ、ちょっと、震わせている自分を感じていたのでした。

地中海からでしょうか、
長く伸びた石畳の街並みの石のトンネルの陰に、重なるように寄り添った、そんな二人に、
爽やかな涼風が、吹き抜けてきたのでした。

080.jpg



今夜の夕食は、無料のルームサービスにしましたよ。
カジュアルな「グレートアウトドアーズ」から、
バーガーやチキン、サラダなどを、客室まで運んでもらって、
バルコニーで頂きました。

客室からの灯りに、僅かに照らされた波間を目の前に眺めながら、
素敵なデイナーでした。
お料理は、アルコール類以外、いつもの通り、旅行代金に含まれていて、

ちょっと、チップを払うだけです。
こんなのも、お勧めですよ。

お昼の「エズ村」の行程が、けっこうたいへんだったからでしょうか、
お食事がすむと、眠たくなって、ベッドに横になりました。

いろいろなことが、目まぐるしくあったこの数日でしたが、
今夜だけは、何も考えないで、ゆっくりと眠れそうなんです。

シャワーを浴びたさらさらの肌に、
主人の大好きな透け透けのベビードールを羽織ると、
毎日、ツアーに行っている、お昼の間に交換されている、
清潔なひんやりとしたシーツの上に、そっと、横になったのです。

c3737040-s.jpg

主人は、隣に同じように寝転んで、
モニターに映る、
今日の夜までに、船の中で使った料金の確認をしているようでした。
けれど、もうそこまで。
ほっとするような、主人の温かさを僅かに感じながら、
ゆっくりとまぶたを閉じたのです。






関連記事
16:40  |  地中海旅行でのこと  |  Trackback(0)  |  Comment(4)

Comment

深層心理

夢は、その人の願望が夢となって現れることがあると聞きます。
順子さんの奥底に若い精液を受け入れたかったことがあったのでしょう。
このあと帰国後にチャンスがあるのか、このあとのブログの楽しみにとっておきましょう~
深い喜びを与える男根とは別に若く堅い竿にも順子さんの子宮は求めていると思います。
熟している女の欲望は際限がないのかもしてません。男を惑わす密というか香しい匂いを発散し、男が群がる牝になっているのかもしれません。
私もその芳しい匂いに惹かれたいです!
わんぱく |  2016.12.08(木) 07:15 | URL |  【編集】

罪深き熟な肉体

順子さん、おはようございます。楽太郎です。

ご主人との幸せなひと時をに包まれながらも、その罪深き肉体は、新たな悦楽を求めていたんですね。

一方で、ご主人は順子さんの本質を深く理解され、順子さんをこよなく愛しながらも寝取られという嫉妬の深淵でご自身が気づかれた性愛の形を楽しまれているんでしょうか?

年末の台湾旅行での煽情的な旅行記楽しみです。

今回のエズ村の旅行記ありがとうございます。
アマルフィも美しかったですが、こちらも素晴らしい風景ですね。普通の旅行記も楽しみにしております。

 |  2016.12.08(木) 09:55 | URL |  【編集】

奥底に若い精液

わんぱくさん、こんにちは。
コメント、いつも、ありがとうございます。

「奥底に若い精液」
やだぁ、そんなこと書かれると、
なんだか、どきどきしちゃいます。

主人も40歳を過ぎて、日頃は特に感じませんけど、
もしかしたら、私の身体、若い人のこと、
求めていたのかもしれませんね。

「男を惑わす密というか香しい匂いを発散し、男が群がる牝」なんて、
私自身、そんなこと感じたことはありませんけど、
周りの男の人たち、そんな目で、私の身体、見てるのかもしれません。

コメント、ありがとうございます。
旅行に行く時に着ていくお洋服、
クリーニングに出しに行ってきましたよ。

順子 |  2016.12.08(木) 14:43 | URL |  【編集】

普通の旅行記

楽太郎さん、こんにちは。
いつも、コメント、ありがとうございます。

主人だけで、満たされているはずなのに、
もしかしたら、身体は、そんなこと、
求めていたのかもしれませんね。

普通の旅行記、
えぇ、本当はそれでもいいのに、
いろいろな出来事があって、
とんでもない旅行記になってしまっています。
恥ずかしいです。

コメント、ありがとうございました。
続き、読んでみてくださいね。
順子 |  2016.12.08(木) 14:47 | URL |  【編集】

コメントを投稿する

Url
Comment
Pass  編集・削除するのに必要
Secret  管理者だけにコメントを表示  (非公開コメント投稿可能)
 

▲PageTop

Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://jo6ehm.blog.2nt.com/tb.php/408-817f8651

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | HOME |