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二度目のお勤め3

2021.07.12 (Mon)


法律事務所だけあって、一日の時間は、ゆったりと流れます。
私が行く時間には、経理の若い女性が、一通りのことはされていて、
私は、挨拶を済ませると、自分の椅子に座って、前の時からの仕事の続きを始めるのでした。
Yさんと翁先生は、自分のお部屋にいるので、
オフィスにいるのは、私と、経理の女性、そして、よし君と、研修生の若い男性だけなんです。

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「前みたいに、順子さんの歓迎会しなきゃね」
「そうですよ、私、順子さんのことよく知らないし、ゆっくり、お話したいです」
「ありがとうございます。でも、こんな時期だから、揃って会えないですよね」
「大丈夫ですよ、もう、随分と落ち着いてきたから」
「でも、昨日の感染者、8人だったし、まだ、怖いですよ」

お昼休みに、私が入れたコーヒーを飲みながら、そんなお話をしましたが、
屈託なく話しかけてくれるよし君の顔に、私、複雑な気持ちで笑顔を返していたんです。

彼に跨った、私のいやらしい腰のうねりに、とうとう、堪え性なく、
女の人のような、細い声を上げて、
私の身体の奥に、ありったけの、自分の熱い男のしるし、注ぎ入れた彼。
そんな、身体を繋ぎ合った、幾夜を過ごして、
「よし君、もう、かんにんして」って、私が許しを請うようにまで、
二人のこころと、身体の繋がり、深いものになっていたんですよね。

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逢わなかった時間の間に、随分と立派になったのね、
一人前の弁護士の先生には、まだ、時間は掛かるだろうけど、
子どもさんの父親であることも、彼を成長させているんだわ。


「よし君から、ご飯誘われちゃった」
「えっ、いいじゃないか、行って来たら」
「よし君とじゃ、あなた、嫌でしょ」
「かまわないよ」
「でも、あなたの夕食のこともあるし」
「いいよ、こんな時行ってみたい店、いくらでもあるよ」
「すぐに、帰ってくるからね」
「遅くなっても、かまわないさ」

そう言うと、パパ、テーブル越しに伸ばした手で、
私の手のひら、ちょっと驚くほど強く、握りしめたのでした。

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