ひろしとのこと10 モーターホテル
2019.03.11 (Mon)
「いつ、だったら、いいんだ」
「えっ、何が」
「生で出せるの、いつだったら」
「嫌、そんなこと」
「欲しいんだろう、俺の」
約束もないままに、突然、自宅にやってきた彼と、
動物たちのように、身体を繋げ合い、抱かれ続けられ、
私の身体の奥に、そのまま、注ぐことを諦めてもらうために、
自分から、彼の男の人のものにむしゃぶりついて、
お口に出してもらったあの日の午後。
けれど、その後のまどろみの時、
乳房を揉まれながら、そう、言われたのでした。
女性の身体の奥に、自分の男の人のしるしである、濃い精液を注ぎたい。
それは、男の人にとって、大切なお勤めだし、当たり前のことなのでしょうけど、
彼の妻ではない私には、もちろん、許せることではないんです。
これまで、夫以外の男の人と、身体を繋げ合ったこと、幾たびもあります。
それは、このブログを読んでいただいている皆さんは、よく、ご存じの通りです。
お腹の上、乳房や乳首に、その温かな液、振り撒かれたこともあるし、
怒っているような熱い男の人のものに、
私がお口に含んだスキンを被せたことも、少なくありません。
夫と結婚して、とにかく、早く彼との赤ちゃんが欲しかった私、
流石に、夫が困るほど、毎日おねだりして、そして、沢山、注いでもらい、
夫婦で計画した通りに、子どもたちにも恵まれたんです。
けれど、その後、夫ではない男の人の精液、何度も、迎えてしまいました。
周期的に、安全ではない時もありました。
今思うと、間違いなく、授かってしまうタイミングだったことをもあったけど、
幸い、お医者様に、相談することや、悲しい思いもせずにすんでいるんです。
「いつ、だったら、いいんだ」
「えっ、何が」
「生で出せるの、いつだったら」
「嫌、そんなこと」
「欲しいんだろう、俺の」
そう言われて、人妻であるはずの私、
さっき、お口の中にはじき出され、蒸せながらも、懸命に飲み込んだ彼の精液、
身体の奥に注がれることを想うと、虚ろになってしまいったのでしょうか、
彼が、心置きなく、私の中に、注ぎ入れることができる周期、
教えてしまっていたのでした。
それも、その時夫が、北海道への出張で、暫くいないことまで。
彼との、激しい営みに翻弄され、どうかしていたんでしょうね。
「泊まりでいいだろう」
「駄目よ、そんなこと」
「気絶するまで可愛がって、たっぷり、出してやるよ」
「嫌よ、怖いわ」
そう言った私、滑り落ちたブラウスからこぼれ出た乳房に、
彼の手のひらを誘いながら、自分からくちびる、ねだってしまっていたのです。
人妻と、金融会社の社員、彼も、私も、人目は心配なことでした。
前と同じように、私は、電車に乗って、幾つか先の駅で降りた後、
そこで待っている彼の自動車に乗ったのです。
そんな、隠れるような時間に、段々と、慣れたようになっていました。
その日の朝、北海道に向かう夫のために、妻として、かいがいしく準備を整えた私、
けれど、玄関先で旅行バッグを手渡し、短いキスを終え、
送り出した後のドアを閉めたその瞬間、もう、彼の妻ではありませんでした。
約束の駅で待つだろう恋人のために、
少し透けるセクシーな下着をつけると、
もう、人妻であるはずの、いつもの私ではなかったのです。
富山を過ぎ、二人を乗せた自動車が、
それまで走っていた専用道路から降りると、山手の方に向かいだしました。
毎冬、乗鞍温泉スキー場ーに行くときに、使う道のようにも思えましたが、
日頃、運転は主人に任せているので、はっきりとは、分かりません。
今朝、北海道に出張する、その主人を自宅で送り出した後、
私は、別の顔をして、今、夫ではない男の人の隣にいたのです。
夫ではない男の人に抱かれるために、
その場所に向かう時間を過ごしている私。
それまで、乳房の上に撒き散らされたり、
求められもしないままに、喉を鳴らして飲み下した、粘り気の強い彼のしるし、
とうとう、身体の奥に注がれる時を、迎えようとしていたのです。
本当のことを言うと、
その日、自宅の玄関ホールで、主人とくちびるを重ねあいながらも、
これから始まろうとしている、主人ではない男の人との時間を思い、
すでに、しっとりと身体を濡らしていることに、気が付いていたのです。
彼を迎えるために、正直に身体を潤ませ始めながら、
その時は、重ねあった夫のくちびるに、いくらかの喘ぎ声、漏らしていたのでした。
これと言ったお話もしないままに、連れてこられたのは、
山間の木々の間に、隠れるようにして佇む、
少し古く思えるような、質素なモーターホテルでした。
「ここが忘れられない場所になるんだ」
そう言われながら、後ろから羽交い締めにされた私、
首筋に這う、彼の濡れた舌を感じ、
薄っすらとくちびるを開くと、恥ずかしい甘い声を漏らしてしまい、
前に廻されて彼の手に、上手にブラウスのボタンを外され、
ブラを外された乳房がこぼれ出て、下から揉み上げられたんです。
お風呂のお湯が揺れて、小さな音をたてていました。
それは、湯殿に腰かけた彼の腰に手を回し、
反り返った太い男の人のもの、お口の奥にまで咥えてしまっていた私の身体が、
ゆっくりと、振れているせいだったのでしょう。
伸ばされた彼の指先に摘ままれた乳首が、固くなってしまっていることが分かり、
そこから、身体中に広がる、居たたまれない甘い快感に誘われて、
髪を揺らしながら、そして、手の動きさえ、早めていました。
頭の中が、紅色に染まり、もう、人妻としての、こだわりはありませんでした。
ただ、女として、待ち焦がれた彼のしるし、ただ、正直に求めてしまっていたのです。
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