ひろしとのこと9 自宅2
2019.03.04 (Mon)
夫婦の大切なこの家で、その主人以外の男の人に抱かれたこと、
実は、この時が、初めてではありませんでした。
前に書いたことがある、勤めていた司法事務所の若い弁護士のよし君、
理由付けをして訪ねてきたんですけど、
私が手際よく作ってあげた朝ご飯を済ませた後、
彼に求められるがまま、このリビングで、身体を繋げあったことがあったんです。
でも、それって、もう、随分と前のようにも、思えていたんですけど。
よし君とのことは、カテゴリ「よし君とのこと」からどうぞ
私の背中に被さった彼、私の肉壁のひだを味わうように、
ゆっくりと、けれど、奥深くまで、突き入れられ続けた嫌らしい腰、
その動きに、誘われるように、私、彼に合わせるようにして、
腰、振り出してしまっていたのです。
知らない間に、ブラウスもスカートも、
だらしなくリビングのフローリングの上に脱ぎ捨てられているのが、
両足の間に見え、
私の裸の身体を隠すものは、もう、何もなかったのです。
そして、背中から回された彼の手のひらが、
乱暴に乳房をもみ、乳首を摘まむことも、
もう、身体を繋ぎ合った女として、
彼からされるがままに、許してしまっていたのでした。
幾らもしないうちに、二度、深い悦びに声をあげさせられ、泣き声を漏らしましたが、
彼の乱れた息遣いに、このまま、精液、
身体の奥に、出されてしまう危うさを感じて、我に返りました。
「駄目よ」
「生で、順子の中に、出してやるよ」
「嫌、それだけはかんにんして」
「欲しいんだろ、俺のもの。あぁ、良い、出そうだ」
唸るような彼の声を聞かせられたのは、その、直後でした。
それまで以上に、私の身体の奥で、膨らんだ彼のもの、
けれど、私、転がるように、彼のもの、身体から抜くと、
その瞬間まで、私を悦びに誘い続けていた、
二人の愛液で、ぬるぬるに濡れて膨れ上がった彼のもの、
言われもしないのに、慌てるようにして、お口に含んだんです。
何度も脈を打ちながら、お口の中に注がれる、強い匂いの彼のしるし、
たくさん出してもらいたくて、舌を絡めながら、
激しく髪、揺らし続けてしまったのでした。
「誰か来たの」
「えっ、そんなことないわよ、今日は、誰も来なかったわ。どうして」
「別に、なんだか、そんな気がして」
「ほらっ、あなたの好きな、中田屋のきんつば、買ってきたわよ」
いつものように、帰ってきた夫は、ネクタイを緩めながら、二階に上がろうとしました。
けれど、その時になって、気づいたんです。
夫ではない彼が、驚くほど沢山、私のお口に注いだ精液、
含みきれない、飲み下せなかったものの幾筋かが、
くちびるを伝いフローリングにこぼれたのがわかって、
後で、一生懸命、拭いたはずだったのに、
ファブリックのソファーの足の向こう側に、白い数滴、ぬぐいそびれていたことを。
顔から血の気が引きそうでした。
けれど、そんな私の狼狽に気が付かなかった夫、
ゆっくりと階段、上がって行ったのでした。
「いつ、だったら、いいんだ」
「えっ、何が」
「生で出せるの、いつだったら」
「嫌、そんなこと」
「欲しいんだろう、俺の」
営みの後、ソファーの上で、ブラウスを羽織っただけの、裸の私を抱き寄せ、
胸の膨らみ、ゆっくりと楽しみ続けていた彼にそう言われ、
幾筋も喉を伝え流れた彼の濃い精液、思い出してしまった私、
彼のものが、そのまま、身体の奥に注がれる、
そう思ったのと同時に、悦びの名残の麻痺、
彼の手がゆっくりいと這い回る身体を、ぶるぶるって震わせたのでした。
| HOME |