O先生との夜
2018.07.24 (Tue)
M先生が出席されるシンポジュームに、
連れて行ってもらうことになりました。
神奈川にあるT大学で開かれる講演会の中で催されるとのことで、
二泊三日の日程とのことでした。
京都から小田原まで新幹線。
人の目があるから、隣同士の席ってわけにはいきませんでしたが、
同じ車両のグリーン車に座席、予約してくれてたんです。
近くにいるのに、お話しできないって、逆に思いがつのりました。
幾つかの前の席、通路側のシートに見える先生の品の良い上着。
人目から隠れるような恋、どうして、こんな風になってしまったのでしょうか。
講演自体、文学部の主催だったので、文学や歴史がテーマ、
日本文学を専攻していた私にとっては、興味深いもので楽しめました。
先生が四人の先生方とお話されたシンポジュームも、とても勉強になったんです。
私の大学からは想像できない広い敷地、沢山の校舎。
学校の中に、いくつものバス停があるのにもびっくり、
映画やCMのロケにも使われるの、わかるような気がしましたよ。
夕方、近くの平塚まで、別々のタクシーで移動しましたが、
有名な日本三大七夕まつり、見ることできなかったこと残念でした。
予約してあったホテルは、大きな建物ではありませんでしたが、
ヨーロッパのお城みたいな外観で、とっても素敵でしたよ。
丁度、結婚式があってて、
ウエデイングドレスを着たモデルさんみたいに綺麗な人、うっとり、眺めてました。
私も、あんなふうな結婚ができるのかしら、
妻子のある男の人の快楽のために、言われるがままに、身体を与え続けている自分、
華やかな雰囲気の素敵なロビーで、私、そっと、目を伏せたんです。
それぞれのお部屋がとってあり、
レストランで落ち合うことになっていたので、
シャワーを使った後、先生の好きそうな下着を身に着けて、ワンピースに着替えると、
レストランのドアを開きました。
思いもよらない夜が、今、開こうとしていること、何も、知らないままに。